ある人から聞いた話。地元の老舗タクシー会社が後継者がいないことなどの理由で、沿線の大手タクシー会社に事業売却したそうです。
すると配車システムもがらっと変わりました。
お客さんから依頼があると、その大手タクシー会社のネットワークを使用して、そのお客さんの一番近くにいる車両を、配車するというもの。
このシステムはよくニュースのなかでも取り上げられていました。確かに運行効率はあがるし、その分お客さんを待たせなくていいですね。
ところがその人によれば、タクシーが到着して車に乗り込み、いつものように行き先を告げたところ、「すみません。このあたり道知らないんで行き方教えてもらえますか?」
そんなに遠くでも、難しい道でもないのに、すべて道案内したそうです。
要するに、近くにいるイコール地元の人ではないということ。
さて、次にまた同じタクシー会社に依頼。
車が来て同じく、地元の行き先を告げると「それってどこですか?」
その人、さすがに頭にきて、「それすら知らないならもういいわ。〇〇(ライバル会社)に乗るから」と言って、すぐ車を降りたそうです。
この話、効率化もある意味落とし穴になるという事ですが、もう一つ、小さな会社の可能性も示唆しているように思えます。