昨日のコンサートは指揮者によるプレトークつき。
秋山氏のプレトークはとても真面目なお話だろうと思っていましたが、やはりその通り。
氏はデビュー50周年を迎えるのだそうで、埼玉会館の思い出の紹介も。先月亡くなった諸井誠氏の企画のベートーヴェンの協奏曲も含めた全曲演奏会も、ここで開催したとのこと。
さて、プログラムの話しになって、モーツァルトの短調の曲から、協奏曲のカデンツァの話題に。
この日のピアノ協奏曲第20番は、実はベートーヴェンがとても好きな曲だったと言われています。モーツァルトの死後、追悼の演奏会でベートーヴェン自ら、この曲を弾いているのです。そして協奏曲のソリストの即興の演奏部分である、カデンツァも、ベートーヴェによるものが残されていて、
現在でも、さすがに、この曲のカデンツァは、殆どの人がこれを弾いています。昨日のピアニストの伊藤恵さんも。
ところでモーツァルト、ベートーヴェンにつづく流れはわかりますが、実は幻想交響曲のベルリオーズは、ベートーヴェンの死から3年後の生まれているのだそうです。
曲調からは随分かけはなれているようでも、時代としてはつながっていることを再認識。
真面目なプレトークも、さすが秋山マエストロ。いつの間にか聴き入ってしまいました。
そして最後に聴衆へのメッセージを、との声に、今日の幻想交響曲は、N響が先日のザルツブルク音楽祭で演奏した曲。期待していてください、との言葉。昨日の結果は、まさにそのとおりでした。