今日は4月1日。新年度ということになりますが、私にとっては毎年、この日は何かと先代である父を思い出す日です。
19年前に他界した父ですが、そのひと月ほど前に最後に一緒に食事をした日として覚えているのです。
その頃は、親子で同じ仕事をしていれば、当然あれこれありますね。すでに所帯も別ですので、特に私が倉庫業務に張り付いていた時期でもあるので余計に顔を合わせる機会も少ない時期でした。
そんな頃に明け方に随分と臨場感のある夢をみて、そこに父がいたのです。私が小さい時に父を見上げるような感じ。お酒を飲んだ様子の父でした。その場の雑音の気配まで感じるような夢だったため、目が覚めてもしばらくそのまま幼い時の父との関係を思い出していました。
そしてその朝、客先より、緊急の要請の電話が入り、急遽私は車で出かけることになりました。その報告を父にしたときに何故か父も同行するということになりました。そのときに不思議と私は「良かった。」と思ったのです。
普段はそうそう会話をするという感じでもありませんでしたが、その日は車内でずっと一緒なので、あれやこれやと結構、昔の話まで喋ったのです。
たまたま外環道が開通したてで、そこを通った際に丸い遮音壁がつづく新しい道路を見ながら「隔世の感がある」と話していたのが印象的でした。
そして帰り道、京葉道路のパーキングで簡単な軽食をとったのが父との最後の食事になりました。翌月に父は会社で急に倒れ、そのまま意識がもどらずに亡くなったのです。
毎年自分で意識しているかどうか、この日が近くなると何かと父のことを思い出すのです。