エッティンガーさんのサイン会では、CD発売についての簡単なトークが通訳付きであったのですが、トークの冒頭で当人の「デンジャー」という言葉が聴こえました。
CD店で、このようなことを言うのは「危険」なのですが、という前置き。
それは、通常、ライブCDというのは、それなりに数々の修正が施されているものですが、このCDは出来るだけそれをしないで、その時の音そのままで発売したということなのです。
丁度同じ頃に出版された、小澤征爾氏と村上春樹氏の対談の本のなかでも、その事に触れられていました。通常はライブ録音の場合、咳の音などの雑音が入ったりした部分を、練習時の音を使用したりして穴を埋めたりしているという、くだりがありました。
エッティンガーさんによれば、昨年の震災後の被災地で、子供たちに第九の合唱を指導した時に受けた強い感動が、ライブそのままの音にこだわるようになったきっかけだという話でした。
今日も車で改めて聴きましたが、弦の聴こえ方とか、楽器の若干の反響の差などが、確かに普通の録音とは違っています。実際、ホールで聴く音って場所によりますが確かにこんなかんじで聞こえますね。