今から思えば、なんだったんだろうと。
当時にしてみれば、実に厳しい規制がなくなるんだと、内心歓迎した向きもあります。その後どこに向かうかとは知らずに。
ずっと印象に残っているのは、ある場所で、この件を解説した集まり。壇上で説明にあたっていた年配の人が、「・・要するに、これは外圧です。」
それ以降、ぱったりと認可運賃もなくなり、協会からして、「業界に対して運賃を先導するなんて、そんな権限はありません。」と。
つまりは180度物事が変わっていきました。その規制緩和が平成2年。昭和30年前後の、あの日から、35年の後のことです。
外圧にそんなに弱いのか、ということだけ残っていましたが、最近になってようやく、腑に落ちることが。
戦後10年経つかどうかの時期の、浦和駅でのシーン。それから35年後に、規制緩和の解説を、「ふーん」とのんきに聞いていた私。
80年も近く、あまり本当の姿を知らされずに来たのだと。