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2012年6月24日Daily Archives

クラシックは古くない

埼玉会館での井上道義指揮、N響のコンサート。
フランス出身のオリヴィエ・シャルリエのヴァイオリンで、ベートーヴェンの協奏曲、と田園です。
私は一番好きなヴァイオリン協奏曲はと聞かれれば、ベートーヴェンかブラームスとなります。
部分的にテンポをかなり強調してゆっくりです。ここまでゆっくりは聴いたことがありません。割りとコンパクトにサラッとした場合が多いので、今回はじっくり聞けました。特に2楽章のこのテンポは、3楽章の舞踏調をより浮き出させています。
(演奏時間40分というところ、45分での演奏でした)

井上氏によれば、この埼玉会館の残響の短さ、ヴァイオリニストも「余計なことをしない人」としてベートーヴェンにはぴったりなのだそうです。
ここ数年、ベートーヴェン大好きな私としても、最後のアンコールは、嬉しい選曲でした。井上氏のベートーヴェンへのこだわりが感じられます。

ここでのコンサートには指揮者のプレトークが恒例ですが、その中で、「ベートーヴェンは150年前の人と思っていたら、いつの間にか200年前の人になっちゃった。それだけ年をとったということだが、考えてみると、今100歳の人はたくさんいる。その2倍ならば、そんな昔のことではない。古い曲ではないんだ。」という示唆はとても印象的でした。

「二階席の後ろに広場があるんだけど、鍵がかかっていてでられないんだよ」ともおっしゃってましたが、ここは外部の通路にもなっているので、鍵をかけないとだめなんですよ。