さいたま市の川合運輸株式会社です

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東京駅ライトアップ

昨日は千代田区の大手町にあるホール。

搬入が完了して、しばらく待機に。
マネージャー氏は、至近距離にある東京駅のライトアップに関心がある様子。

そういえば忘れてた。ついに完成したんだ。
暗くなってから見に行きました。

うーん。これは、想像以上の美しさ。テレビでもデジカメでもだめ。これは直接見ないと赤レンガのやさしい色は感じ取れません。

皆さん、集まって写真を撮っています。ぐるりと周囲を見渡すと、丸ビルなど昔の面影を残した建物が取り囲んでいるので、全体がとてもよい雰囲気になっています。

この東京駅の駅舎。取り壊しの案も出ていたんですよね。

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水戸岡氏の対談

一昨日に行った水戸芸術館。本当は近くにもう1件行きたいところがあったのですが、時間の関係で断念。
ただ、この日はデザイン展だけでなく、水戸岡鋭治氏の対談会場に参加できると知り、時間に合わせ駆けつけたのです。

本も読みましたし、テレビでも色々見てますからね。でも生での対談はとても興味がありました。対談の相手はナガオカケンメイ氏

だんだん熱がおびてくると水戸岡氏の迫力にナガオカメンメイ氏もただただ聞き役。
少々、過激な発言もありましたが、水戸岡氏の一貫した考えはとても人に対する温かみがあります。

とても印象に残ったことは、進行役の「鉄道デザインをやっていないとしたらどんなデザインをやりたいですか?」との質問に対しての水戸岡氏の答え。

「あまりそういうことを考えたことはない。いつも、困っていることを相談されて、それに対してデザインを考えだして解決するという形でやってきた。」

この考えは私達のようなサービス業の典型のような業種でも非常に大事ですね。
サービスというものを考える、原動力になるとも言えます。

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水戸岡鋭治の鉄道デザイン展

昨日は久しぶりに水戸芸術館へ。

JR九州のつばめのデザインなどですっかり有名になった鉄道デザインで活躍中の水戸岡鋭治氏の鉄道デザイン展です。

海外の鉄道車両を本で見て、つくづくデザインの違いを痛感したのが30年以上前。日本にはこんな車両は出てこないんだろうかと思っていましたが、ようやく九州でそれが実現しています。個人的にそれを強く実感したのは、特急型ではなく近距離用の車両です。

一番印象深いのは、新幹線ではなく在来線の「つばめ」。詳しくは書きませんが、この車両には往年の名列車に対するオマージュ的なデザインも盛り込まれているんです。
そして半室のビュッフェ!(残念なことに現在では改造されて普通の座席に変えられてしまっています。)

あらためて展示されているデザインを見て、最近話題の豪華観光列車や、九州新幹線など以外にもだいぶ以前から幅広くJR九州のデザインを手がけられていることを実感。確かに、20年位前から突然、古い特急電車が真っ赤に塗られたり、ローカル線に真黄っきな車両が出現したりと目を引きましたね。

九州ですからなかなか大分駅などを目で見て実感する機会がないのが残念です。

デザイン展は7月7日からはじまり、9月30日まで開催中です。
水戸岡鋭治の鉄道デザイン展 駅弁から新幹線まで
水戸芸術館ホームページ

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久留里

午後から木更津へ。

今秋からは新系列の車両になる予定の路線です。途中までは田んぼ、途中から丘陵に入って最後はトンネルまである路線。アクアラインが開通することで木更津が利便性からも、注目をあびていましたが、JRののままというのも、将来性を考慮してのことからでしょうか。それにしてもJRのローカル線て昔と変わりませんね。先週のような路線とは全く雰囲気が違います。

しきりに鳥の鳴き声が。うぐいすまで鳴いていると見上げると、こんどはヒグラシの声も。

うっかりすると、こわいです。

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ムーミン谷があるいすみ鉄道

もともと、いすみ鉄道は沿線に菜の花が多く咲いていて、その風景をバックにした写真の印象が強いです。列車のカラーの黄色も、それからと思いますが、最近とてもテレビなどでたびたび取り上げられています。

鳥塚社長が就任したのが3年前。早速、ムーミン列車を走らせました。

駅にはあちこちにムーミンのキャラクターが。鉄橋の下や、沼のほとりにもしかけがあり、車内で案内をしています。
このムーミンの人形などは地元の人の手作りのようです。

国吉駅にはムーミンショップがあります。

VALLEY WINDSとは「谷を吹き抜けるそよ風」の意味。

 


こちらは最初に乗った小湊鉄道。日曜日だからでしょうが、地元の人ばかりでなく子供連れや夫婦の観光客、それに何か取材の準備をしているようなグループの人まで乗っていて1両の車両は満員状態。沿線では沢山の人が撮影しています。

この草生した線路。このイメージがいいのです。
この線路があるのと、ないのとでは大きな差を地域にもたらします。

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ここには ”なにもないがあります。”~ いすみ鉄道

時代が変わると、思ってもいなかったことが起きるもので、最近は廃止の危機に直面している地方鉄道が公募社長を迎えています。ひたちなか海浜鉄道や山形鉄道、北条鉄道など。ちなみに、和歌山の猫のタマちゃんは社長でなくて駅長ですからね。

その中でも千葉県のいすみ鉄道の鳥塚社長はおもしろいです。
自費の訓練費700万円を負担しても運転士になる夢を叶えたい人を募集し、訓練、そして国家試験をパスして見事、運転士として独り立ちしているのです。このことは結構報道されました。
そして、古くなって退役した昭和のディーゼルカーを個人で買取り、このいすみ鉄道で観光急行列車として土曜日・日曜日に走らせています。
面白いのが、「ここには何もないがあります」「乗らなくていいですよ、とにかく一度来てみてください」と呼びかけている事。小さい鉄道で、1両で走っているのですから大勢の人が来ても対応できない。そのかわりおみやげなどの物品販売に力を入れ、廃止が決定寸前だった鉄道を存続へ導きました。

今回はJR五井駅から、小湊鉄道、いすみ鉄道を通り、JR大原駅までですが、途中、大多喜駅で下車し、例のキハ52にも乗りました。

どうぞ車できてください。と、大多喜駅前にも安く駐車できる町営駐車場を設置しているのもおもしろいですね。房総もアクアライン開通で、川崎側から飛躍的に近くなりましたが、圏央道の延伸によって、さらに近くなります。

これが例のキハ52。糸魚川で退役した車両を運んできたのですが、鉄道車両を運ぶって輸送費が大変なんですよね。

里山の緑に夏空が房総らしいです。

レトロ列車といっても、普段走る車両は最近、ピカピカの新車2両を導入し、エアコンも快適な車内で地元のお客さんの足になっています。

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JR福知山線尼崎脱線事故3

それでは裁判の判決などは別にして、本来どうするべきであったのか。ということが問われます。
事故を予見できたのか、出来なかったのか。
これは、「想定できたのか」「想定できなかったのか」と言い換えると、まさに現在の原発事故の問題を経た私達には、福知山線事故の当時とは違う視点から考えなければならない事になってしまいます。

当時の常識では「予見できなかった」としても、ある一定の理解を得られたとしても、現在の常識は変わりました。
ミスをした社員に対し、ペナルティの意味合いを含む教育がなされていたとしたら、戦後の「貴様らは・・」とは時代を飛び越えて、新たに「精神論で・・」との批判は受け入れざるを得ません。

常識では考えられなくとも、人間が操作すれば起こりうる危険は「想定できる」事象に入ります。乗客の命を第一に考えれば、積極的により安全な装置の導入を計画的に進めなければならないという判断が正しいと思われます。

それでは、鉄道会社には、そのように判断すべきと考えた人はいなかったのでしょうか。
ここで、以前にホームの安全の事で触れた、鉄道技師に島秀雄氏の話になります。
島秀雄氏は生前、ホームドアの件とは別に、鉄道の進むべき方向として、「鉄道車両の運転は完全に自動化し、人間は安全確認に注力する」と主張していたというのです。

島氏は、専門家としての膨大な事例・研究から、おそらく早い時期に、人間による操作の正確性に限度を感じ、既に進むべき方向性は見えていたのではないかと思われます。

ただ、現実の鉄道会社の運営側としてみると、輸送需要の増大化の過程、そして人口減による旅客数の減少の時代と、常に、目の前の事象に対応を迫られ、「理想」は後回しにならざるを得なかったとも言えます。これだけ相互乗り入れなど、複雑化した路線に、さまざまな種別の列車が行き交う大都市圏の車両、しかもこれだけ高密度で運行されている鉄道車両を自動化するには、一体どれだけの・・。それにかかる費用は?・・、新たに決定された整備新幹線の予算は?・・ ・・・

「人」のために、よりよい道を考えるには、経済的な常識から離れて、それこそ極端に言えば「理性と英知」にまで踏み込まざるをえないほど、現在の私達につきつけられた問題は重いのです。

JR福知山線尼崎脱線事故2

私はこの事故については、裁判のことはもちろん専門外ですし、鉄道についても当然専門外ですので、あくまで私見になります。

記事にかかれている「ATS」の設置を怠った、というところ。この場合のATSは、赤信号を無視したときに作動するという事ではなく、より進化したATSのことを指します。区間により定められている速度をオーバーしていたときに急ブレーキを作動させるものです。この装置は他の路線では既に設置されていますが、どういう基準で判断されているかは、こちらでは不明です。

新幹線だったらCTC、山手線のような路線ではATCなど、路線の性格、列車密度などで優先的に整備するシステムの選択、方向性が決められているものだと思います。

福知山線の事故現場は、長い直線区間が続いた後、神戸線が通る本線に合流するように曲線で尼崎駅に向かう区間の、曲線が始まったところで発生しました。
曲線を通過するときの速度は、当然直線区間で走行する速度よりも大幅に減速することが定められています。しかも十分に安全を見込んで、物理的に転覆の恐れがある危険な速度よりも、より低い速度に設定されています。しかも、曲線がはじまる地点では既に、安全な速度に落ちていることが大前提になっています。

鉄道会社で運転士として勤務できるようになるまでには、相応の訓練・試験が必要であり、この曲線での減速という大原則を理解していなかったとは、とても思えません。

ある意味、鉄道会社の側にたって考えるならば、今回の事故を予見できたかというと、「出来なかったと」なるのが、その「当時」の常識からすれば妥当とも言えなくもありません。

ところが、今回の裁判の報道の中で、会社側に対し教育を「精神論を優先し・・」との記述が見えました。50年以上経て、状況が全く変わった中で、新たにそのような視点での批判がなされたことになります。(続く)

JR福知山線尼崎脱線事故

JR福知山線の尼崎脱線事故の歴代の社長の責任を問う公判が始まったとのニュースがありました。
列車を自動的に停めるための装置の設置を、利益を優先して怠ったという責任を問うものです。
装置はAUTO TRAIN STOPを略してATSといいます。これはもともと、うっかりとして信号の見落とし、止まらなければならない赤信号の地点を通りすぎてしまった時に、自動的に急ブレーキを作動させるものです。

例えば、単線の線路で、行き違いの駅で、前方から列車がこちらに向かって走行しているときに、駅の出発信号機が赤を示しているとします。ここを止まらずに行き過ぎた場合には、列車は正面衝突をしてしまいます。こういうこと未然に防ぐための装置です。

この装置が採用されるようになったのも、戦後、悲惨な犠牲者を出した鉄道事故が発生してからの事です。それまでは技術陣が設置を主張しても、「貴様は安全を機械に頼ろうとするのか!」と、あくまで「精神論」で反対されたとか。

さて、福知山線の事故に至る、直接の経緯は、おそらく今までになかった事と思われます。事故発生直前の速度は時速130kmほどと聞いています。性能が良くなった昨今の電車と言えども、アクセルを踏んで吹っ飛ばすというようなクルマとは違います。相応の時間を加速する意思をもってコントローラーを操作しなければ、そこまでは速度はでません。JRの場合、新幹線以外の在来線では130km出す列車は、特急列車のごく一部でしかも区間も限られています。

要するにそれまでの、「極稀に起こる信号や速度制限指示の見落としなどによるミス」による事故を防ぐための措置、という範疇の事故ではないと思われます。

停止位置をオーバーしてしまった事、それにともなう遅延、そしてそれが報告され、それなりのペナルティを課されるという精神的苦痛が、正常な判断をできなくしてしまったという状況であったと思われます。

そうであるならば、亡くなった運転士の方の、適性・資質にも問題があったと思われます。ただ、世代がわかれている職場。昔の世代ならば我慢できたことが、若い世代の人には受け入れがたいという事もあると思いますし、そのあたりの事情は部外者には全くわかりません。背景から考えるのも限界があります。 (続く)

日光 検証鉄

週末にたまたま鉄道の業務改善の報告の記事を読む機会がありました。

2社が相互で運行する観光主体の列車。運行してまもなく、途中の乗務員交代の地点での操作ミスが1回発生しました。押さなくて良いスイッチを押してしまった。
対策のため、その地点の手前からスイッチに目立つカバーをつけることにしました。

その後、そのカバーを付けること自体を忘れてしまう、直前でスイッチを押さなくて良いことに気づいたなどの事例が起きていることがわかり、まもなく2回目の操作ミスが発生してしまった。

抜本的な対策として、カバーの改良とともに、2社での扱いの違いを協議の上、共通化。さらに、現場の人の声から、間接的な要因もつきとめます。観光列車ならではの接客面の特殊性。精神的な負担を軽減するための対策も考えられました。
さらに、物理的に、その時点でスイッチに手が届かなくなるように、立ち位置も指定されました。

ミスの再発防止の対策、原因の分析などは私の会社でも以前より色々と苦心してきました。直接的、間接的原因をどんどん掘り出していく手法も最近取り入れました。
ただ、対策を講じる中で問題なのは、それがいかに確実に励行されるかということです。で、今回興味をもったのがそこのところ。同じ出かけるなら、その列車に乗ってみようという事になったわけです。
結果は、さすが。報告の記事通りに行われていました。